最近、アニメ業界の質の低下に幻滅して、アニメ関連はほとんどチェックしなくなったのですが…先日、イチさんがウチに遊びに来た時、「甘城ブリリアントパークがおもしろい!」という話題になり、久々に一緒にチェックしてみました。
ぱっと見の感想は、確かにストーリーやキャラもなかなかに面白く思えたのですが、案の定というか…色々と気にかかることが結構多くて内容が入りづらかったです…
問題だと思ったのは、一番出番の多いメインキャラの演技力がちょっと難ありということ。
主人公の声は「内山昂輝」さんがされているようですが…前に見た時からあんまり成長してないなというのが正直な所…
最初、この方を知ったのが「IS」だったのですが、その時も演技力について非常に気になっていました。
多分、この方…キャラクターからではなく、声から作るタイプの方なのではというのが第一印象。
そのため、キャラクターの作りが浅いのと、相手との会話が成立していないのがいつも気になります。
簡単に言うと、
「このキャラクターは○○な性格だから☓☓な感じの声で演じよう。」
という先入観から入ってるなというのがキャラの演技から伝わってきます。
つまり、キャラクターの性格や本質をよく理解せず、声色だけでやってしまっているので、その声色をキープすることばかりに意識が行っていて、キャラクターとしての喋りが死んでしまっているのが問題だと思いました。
「IS」の時も、ラノベ主人公っぽい「優男」(?)な声色ばかりに意識が行っていて、他のキャラクターとの会話もいまいち噛み合わず、他人事の様に、誰に向かって喋っているのか分からないような演技…
声色で作ってしまっていたせいで、キャラクターを掴んでなかったせいもあるのでしょうが、2期では声色が変わってしまっていましたからね…あれはいけないだろうと…(; ・`ω・´)
(それから何回か他の作品でもチラチラ見かけていたのですが、どれもがわざとらしい、他のキャラと噛み合ってない「作り声演技」なのが気になりました…ガンダムUCはまだ未チェックですが。)
今回のこの「甘城ブリリアントパーク」も然り…
何でこんな感じの演技を作ったのか気になって、この主人公のキャラ設定を確認しましたが、多分彼は「基本的に上から目線」というキャラ設定から「クールキャラ」という先入観を持ってしまったのかな?と感じました。
そして内山さんの中の「クールキャラ」の引き出しがあれだったのかなと…
ただ、あれは「クールキャラ」に聞こえなくも無いですが、どちらかというと「根暗なコミュ症キャラ」に聞こえます。
(絵のお陰で助かっていますが)
なので、度々、主人公のリアクションと声が噛み合っていないのです。このクールキャラを維持しようとするせいで、パワーというか勢いが足りなさ過ぎる…
そもそもこの主人公は「元・子役」のはず…そんなキャラがこんなぶつぶつ喋りをするでしょうか?
キャラ作りの段階で、まずそこに疑問を持たないとおかしいような気がします。
そして気になったのが、内山さんの癖というか弱点というか、どのキャラにもその徴候がありますが「会話になっていない」ということ。
というのも、内山さんの演技は全部、自分の内に向けてのセリフになっていて、言い換えれば全部「独り言」になってしまっているんです。
それが、僕が違和感を覚えた一番の原因でした。
口で説明するより、実際に例を示したほうが分かりやすいかと。
イチさんと見たのが第6話だったので、そこの一部のセリフを抜粋してみました。
今、内山さんが「甘城ブリリアントパーク」でやっている演技のコピーはこちら。
全部、セリフが喋っている人の内というか、相手に掛けるはずのセリフも全部下に落ちてしまっているのが分かりますでしょうか?
これを、相手がいることを意識して喋るとこうなります。
相手に言葉を投げかける、もしくは相手を見ていなくても相手に聞かせるつもりの言葉のニュアンスというのが意識するだけでも出てくるんです。
(でも、やはりこの声色だとキャラが死にますね。あの主人公の設定だったら、僕ならもっと別の作り方をしたいです。)
会話というのは、相手がいることで初めて成立します。
そして僕達役者は、相手を意識して演技を作るものなのですが…彼は未だにそれが出来ていないなぁと…
言う慣れば、ずっと自分の役のことだけしか考えていなくて「独り」で演技している印象です。
(唯一、「叫ぶ」などの勢いがあるセリフだけ相手に掛かってますね。セリフの質的に相手が想定しやすいからなんですけど。)
こういうことは、自分の演技をチェックして自分で気付かないといけないことだし、何より何でこの演技にOKを出してしまっているのか、僕はその演出にも疑問を感じてしまいます。
(そういう雑な作りの作品が多くなってきたので、僕は「見る価値がないな」、「得るものが無いな」と思ってチェックしなくなったのですが。時間がもったいない。)
もったいないのが、この作品、サイドを固めている他の方々はかなり上手いんですよ。
そして、演技を引き上げようと良いパスも出してるんですよ。
でもそれを無視して拾ってないんですよね…(´・ω・`)
彼はもっと、「周りをよく見て意識する」、「一人じゃなく、みんなで一つの作品をつくろうとする」という事に意識をおけば、もっと伸びそうな気はします。
というより、それくらいのことはやってほしいです。
あなたは声優業界を代表している人気声優の一人なんですから。
僕がよく「こえんた♪」でも、声優志望の人達に
「日常会話のセリフをしっかりと出来るようになっておいたほうがいい。」
「かっこいいセリフは勢いと雰囲気でいくらでもごまかせるけど、日常会話などの何気ないセリフはごまかしが効かない。現に現役の声優も出来てない。」
と言っているのはこういうことです。
何も内山さんに限ったことではないんです。出来てない人の方が多いです。
そしてそれを指摘しない、修正しない、放置してそのまま放送してるのが今のこのアニメ業界です。
(気付いてないのか、面倒臭がってるのか、もしくはリテイクしても直らないから諦めてるのかもしれないですけどね。)
昔はベテラン声優さんが指導したりもしてたらしいんですけどね…今はコスト削減のせいでそれが出来ない状況ですし。
年齢の近い役者同士の演技の指摘っていうのも、色々と諍いの元になるからやりたがらないんですよ。みんなプライド持ってるから。
だからこそ権限のある演出が口を出さないといけないんですけどね。
某バスケ漫画の監督の名セリフじゃないですけど
「お前のためにキャラクターや作品があるんじゃない。キャラクターや作品のためにお前がいるんだ。」
ってことですよ。
各々一人が上手くやろうとするんじゃなくて、全体を見て、相手に合わせて演技して作品の完成度をあげるという意識を持たないといけないんです。
今のアニメ作品の大半は、各々がバラバラって印象を受けますね。さっきから言っていますが自分の役のことしか考えてなくて噛み合ってない、お互いを見ていない…作品に対して失礼ですし、もったいないです。
出来ればプロとして、もっと良い作品をみんなに提供して下さい。
そして、僕も安心して見られるアニメ作品を、得るものが多い作品をもっと増やして下さい。
長くなりましたがこんなところです。
(前々から一度言っておきたかったのですが、なかなか時間が取れなくて…ようやく言えてスッキリしました。)
演出の仕事も最近はチョコチョコしますからねぇ…気になって仕方がないんです。
最後に、ヒロインについてもちょっとだけ。
あなたも声色からキャラを作ってるから、無理な所から出しているのがすごく伝わります。聞いてるだけでつらそうです。
全てのセリフがベアハッグを受けながら喋っているような、腹を締め付けて出してる声になっていて抑揚が出ず一本調子のセリフになってます。
もっと声色じゃなく楽な所で声を出すようにして、キャラの性格を意識するだけでもかなり魅力的な演技に変わるはずですよ。
ぱっと見の感想は、確かにストーリーやキャラもなかなかに面白く思えたのですが、案の定というか…色々と気にかかることが結構多くて内容が入りづらかったです…
問題だと思ったのは、一番出番の多いメインキャラの演技力がちょっと難ありということ。
主人公の声は「内山昂輝」さんがされているようですが…前に見た時からあんまり成長してないなというのが正直な所…
最初、この方を知ったのが「IS」だったのですが、その時も演技力について非常に気になっていました。
多分、この方…キャラクターからではなく、声から作るタイプの方なのではというのが第一印象。
そのため、キャラクターの作りが浅いのと、相手との会話が成立していないのがいつも気になります。
簡単に言うと、
「このキャラクターは○○な性格だから☓☓な感じの声で演じよう。」
という先入観から入ってるなというのがキャラの演技から伝わってきます。
つまり、キャラクターの性格や本質をよく理解せず、声色だけでやってしまっているので、その声色をキープすることばかりに意識が行っていて、キャラクターとしての喋りが死んでしまっているのが問題だと思いました。
「IS」の時も、ラノベ主人公っぽい「優男」(?)な声色ばかりに意識が行っていて、他のキャラクターとの会話もいまいち噛み合わず、他人事の様に、誰に向かって喋っているのか分からないような演技…
声色で作ってしまっていたせいで、キャラクターを掴んでなかったせいもあるのでしょうが、2期では声色が変わってしまっていましたからね…あれはいけないだろうと…(; ・`ω・´)
(それから何回か他の作品でもチラチラ見かけていたのですが、どれもがわざとらしい、他のキャラと噛み合ってない「作り声演技」なのが気になりました…ガンダムUCはまだ未チェックですが。)
今回のこの「甘城ブリリアントパーク」も然り…
何でこんな感じの演技を作ったのか気になって、この主人公のキャラ設定を確認しましたが、多分彼は「基本的に上から目線」というキャラ設定から「クールキャラ」という先入観を持ってしまったのかな?と感じました。
そして内山さんの中の「クールキャラ」の引き出しがあれだったのかなと…
ただ、あれは「クールキャラ」に聞こえなくも無いですが、どちらかというと「根暗なコミュ症キャラ」に聞こえます。
(絵のお陰で助かっていますが)
なので、度々、主人公のリアクションと声が噛み合っていないのです。このクールキャラを維持しようとするせいで、パワーというか勢いが足りなさ過ぎる…
そもそもこの主人公は「元・子役」のはず…そんなキャラがこんなぶつぶつ喋りをするでしょうか?
キャラ作りの段階で、まずそこに疑問を持たないとおかしいような気がします。
そして気になったのが、内山さんの癖というか弱点というか、どのキャラにもその徴候がありますが「会話になっていない」ということ。
というのも、内山さんの演技は全部、自分の内に向けてのセリフになっていて、言い換えれば全部「独り言」になってしまっているんです。
それが、僕が違和感を覚えた一番の原因でした。
口で説明するより、実際に例を示したほうが分かりやすいかと。
イチさんと見たのが第6話だったので、そこの一部のセリフを抜粋してみました。
今、内山さんが「甘城ブリリアントパーク」でやっている演技のコピーはこちら。
全部、セリフが喋っている人の内というか、相手に掛けるはずのセリフも全部下に落ちてしまっているのが分かりますでしょうか?
これを、相手がいることを意識して喋るとこうなります。
相手に言葉を投げかける、もしくは相手を見ていなくても相手に聞かせるつもりの言葉のニュアンスというのが意識するだけでも出てくるんです。
(でも、やはりこの声色だとキャラが死にますね。あの主人公の設定だったら、僕ならもっと別の作り方をしたいです。)
会話というのは、相手がいることで初めて成立します。
そして僕達役者は、相手を意識して演技を作るものなのですが…彼は未だにそれが出来ていないなぁと…
言う慣れば、ずっと自分の役のことだけしか考えていなくて「独り」で演技している印象です。
(唯一、「叫ぶ」などの勢いがあるセリフだけ相手に掛かってますね。セリフの質的に相手が想定しやすいからなんですけど。)
こういうことは、自分の演技をチェックして自分で気付かないといけないことだし、何より何でこの演技にOKを出してしまっているのか、僕はその演出にも疑問を感じてしまいます。
(そういう雑な作りの作品が多くなってきたので、僕は「見る価値がないな」、「得るものが無いな」と思ってチェックしなくなったのですが。時間がもったいない。)
もったいないのが、この作品、サイドを固めている他の方々はかなり上手いんですよ。
そして、演技を引き上げようと良いパスも出してるんですよ。
でもそれを無視して拾ってないんですよね…(´・ω・`)
彼はもっと、「周りをよく見て意識する」、「一人じゃなく、みんなで一つの作品をつくろうとする」という事に意識をおけば、もっと伸びそうな気はします。
というより、それくらいのことはやってほしいです。
あなたは声優業界を代表している人気声優の一人なんですから。
僕がよく「こえんた♪」でも、声優志望の人達に
「日常会話のセリフをしっかりと出来るようになっておいたほうがいい。」
「かっこいいセリフは勢いと雰囲気でいくらでもごまかせるけど、日常会話などの何気ないセリフはごまかしが効かない。現に現役の声優も出来てない。」
と言っているのはこういうことです。
何も内山さんに限ったことではないんです。出来てない人の方が多いです。
そしてそれを指摘しない、修正しない、放置してそのまま放送してるのが今のこのアニメ業界です。
(気付いてないのか、面倒臭がってるのか、もしくはリテイクしても直らないから諦めてるのかもしれないですけどね。)
昔はベテラン声優さんが指導したりもしてたらしいんですけどね…今はコスト削減のせいでそれが出来ない状況ですし。
年齢の近い役者同士の演技の指摘っていうのも、色々と諍いの元になるからやりたがらないんですよ。みんなプライド持ってるから。
だからこそ権限のある演出が口を出さないといけないんですけどね。
某バスケ漫画の監督の名セリフじゃないですけど
「お前のためにキャラクターや作品があるんじゃない。キャラクターや作品のためにお前がいるんだ。」
ってことですよ。
各々一人が上手くやろうとするんじゃなくて、全体を見て、相手に合わせて演技して作品の完成度をあげるという意識を持たないといけないんです。
今のアニメ作品の大半は、各々がバラバラって印象を受けますね。さっきから言っていますが自分の役のことしか考えてなくて噛み合ってない、お互いを見ていない…作品に対して失礼ですし、もったいないです。
出来ればプロとして、もっと良い作品をみんなに提供して下さい。
そして、僕も安心して見られるアニメ作品を、得るものが多い作品をもっと増やして下さい。
長くなりましたがこんなところです。
(前々から一度言っておきたかったのですが、なかなか時間が取れなくて…ようやく言えてスッキリしました。)
演出の仕事も最近はチョコチョコしますからねぇ…気になって仕方がないんです。
最後に、ヒロインについてもちょっとだけ。
あなたも声色からキャラを作ってるから、無理な所から出しているのがすごく伝わります。聞いてるだけでつらそうです。
全てのセリフがベアハッグを受けながら喋っているような、腹を締め付けて出してる声になっていて抑揚が出ず一本調子のセリフになってます。
もっと声色じゃなく楽な所で声を出すようにして、キャラの性格を意識するだけでもかなり魅力的な演技に変わるはずですよ。